本場讃岐の釜揚げうどんとは?

讃岐の釜揚げうどん 釜揚げうどん

讃岐うどんがブームになり、色々なメニューに注目が集まっていますが、ぶっかけうどんに続き、地元の人たちに愛されている食べ方が「釜揚げ」うどんです。店内でうどんを湯がいているからこそ味わえるメニューが「釜揚げうどん」なのです。釜をあげる???どんな食べ方なの?という讃岐うどん初心者の方にも分かりやすくご説明していきますね。

茹でたてのふんわりうどんを味わうなら「釜揚げ」

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ここで、讃岐うどんの作り方をおさらいしてみましょう。まずうどん生地を作り、生地を薄く伸ばして細く切っていきます。切った麺を沸騰した湯で茹でます。うどんにもよりますがこの間約10分程度。茹で上がったうどんをそのままゆで汁ごと器に移して浸けだしで食べるのが「釜揚げ」うどん。です。普通のかけうどん、ざるうどん、ぶっかけうどんの場合は、茹で上がったうどんを冷たい水にさらして締めます。この工程で麺がキュッと締まって、讃岐うどん独特のコシや喉ごしが生まれるのです。水で締めることなくゆで汁ごと提供される釜揚げうどんは茹で上がったばかりのふんわりとした麺が特徴。また小麦本来の香りも強く楽しむことができます。割と柔らかめのうどんが好き、とかとにかくアツアツのうどんが食べたいというひとにもおすすめです。もちろんサイドメニューの天ぷらなどを添えて普通のうどんと同じようにいただけますよ。

釜揚げうどんで大事なのはタイミングだった!


釜揚げうどんとは、文字通り茹で上がったばかりのうどんです。茹で上がったばかり?この茹であがったアツアツの麺を直接釜からとるという特殊なメニューなので一番大事なのはタイミング、の一言に尽きます。お店で注文する時に、ちょうどうどんを茹ではじめたばかり、とか今から茹でるというタイミングに遭遇してしまったら…残念ながらうどんが茹で上がるまで、暫くの間待つことに。タイミングが悪いと釜揚げメニューは時間がかかることがあるので注意が必要です。もし運よく茹で上がり直前に来店したとしたらあなたはラッキー。今日は釜揚げが食べたいと思ったらあらかじめ時間がかかるかもしれない場合があるということを頭に入れておきましょう。

釜揚げうどんバリエーションはコレ!

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釜揚げうどんはゆで汁を共に器に入ったうどんを浸けだしでいただく定番の「釜揚げうどん」の他にもうどん県の讃岐人たちが生み出した様々なバリエーションがあります。まずは茹で上がったうどんの茹で汁だけ切って、器に入れ、卵や醤油をかけていただく「釜玉うどん」です。茹で上がったうどんの熱で卵が半熟状態になり醤油とからまり、カルボナーラのようなまろやかな味わいが楽しめます。釜玉うどんが有名な総本山ともいえる「山越うどん」(綾歌郡綾川町羽床上602-2)は今もまとまった休日には多くのお客さんが朝早くから並ぶ様子が見られます。「釜玉うどん」はトッピングをしても美味しく頂けます。香川県内で人気なのは山芋とろろ、めかぶ、オクラなどのネバネバトッピング。ヘルシーなので女性を中心に人気があります。

「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」の違いとは?

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パッと見ただけではビジュアルも似ている「釜揚げうどん」と「湯だめうどん」。同じようにお湯にうどんが入っているように見えるけどどう違うの?と思う方も多いのでは?実は全くの別物なのです。釜揚げが茹で上がったうどんを茹で汁と共に器に入れるメニューであることに対し「湯だめ」は茹で上がったうどんを一旦水で締め、うどん玉にしたものを熱湯で温めて熱い湯の中に入れて提供されるものです。正直に言いましょう。湯だめうどんは「釜揚げ」がない時の代用メニュー、もしくは自宅で買って来たうどん玉を温めて食べる際の食べ方です。もちろん釜揚げより一旦水で締めた腰のあるうどんを釜揚げ風に食べたいからあえて「湯だめ」を選択する方も、いるにはいます。

釜揚げうどんの人気店とは?

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中・西讃エリア

うどん王国の香川県には「釜揚げうどん」がメインメニューのうどん店があります。
まずは大型観光バスもとまる、「長田in香の香
住所:香川県善通寺市金蔵寺町1180

こちらはしっかりめの味付けのつけだしも特徴。ふんわりとした茹でたてのうどんとお出汁のハーモニーが抜群です。地元の人は混雑を避け平日に行く人も多いそう。

高松市エリア

また高松市内の「ざいごうどん本家わら家
住所:香川県高松市屋島中町91

普通の釜揚げうどんに加えて4~5人前の釜揚げうどんが大きなたらいに入った「家族うどん」(2370円)という豪快なメニューもありこちらもぜひおすすめです。SNS映えもするビジュアルで人気のメニューです。店内は古い農家をそのまま移築した趣あるつくり。ぜひ足を運んでみてください。

自宅で釜揚げうどんを作ってみよう!


「釜揚げうどん」はお店じゃないと食べられないと思っていませんか?実は自宅でも出来立て美味しい釜揚げうどんを食べることができるのです。ズバリそのために必要なものは「半生うどん」です。半生うどんとは切った麺を少し乾燥させたもの。生うどんのモチモチ食感を残しつつ、日持ちが常温で3か月(商品によっては1か月)と、取り扱いしやすさが特徴。家庭用はもちろん、贈答品、手土産品としても大変人気があります。スーパーでも購入できますが、香川県の有名店の半生うどんはネットでも購入可能です。気になったお店の半生うどんを取り寄せて、釜上がうどんの食べ比べをしてみるのも楽しいものです。もちろん乾麺でも出来ますが、釜揚げならではのモチモチふんわりうどんを味わうなら半生うどんがおすすめです。

釜揚げうどんの付けだしは?

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釜揚げうどんを本格的に家庭で味わいたいなら付けだしもぜひ手作りしてみてはいかがでしょう。思ったより簡単にできるのでぜひ半生うどんと一緒にチャレンジしてください。
用意するのは市販のだしパックと調味料だけ。材料は以下の通りです。

だしの材料

  • 水・・・300ml
  • 薄口しょうゆ・・・大さじ1
  • 濃口しょうゆ・・・大さじ1
  • みりん・・・大さじ2

300mlの水に「だしバッグ」1袋を入れ沸かします。沸騰したら3~4分煮出し、「だしバッグ」を取り出します。醤油、みりんを入れてひと煮たちさせたら出来上がりです。お好みでネギやしょうがを添えて。半生うどんはたっぷりのお湯で湯がくのがポイント。先に付けだしを作って用意しておくと出来立てアツアツの釜揚げうどんを楽しめます。2~3日は冷蔵庫で保存すれば日持ちがするので、後日ざるうどんなどを楽しんでもいいですね。

湯だめうどんも作ってみよう


釜揚げうどんを作ったら、せっかくなので湯だめうどんも作ってみましょう。これはお店で生うどんを買っておけばOK。もちろん冷凍うどんでも良いですよ。生うどんは沸騰したお湯で温める。一度水に冷凍うどんは表示通りにレンジなどで解凍し、一度冷水で締めて沸騰したお湯で温めて湯と共に器に入れます。半生うどんで作る場合は沸騰したお湯で時間通りに茹で、一旦水にとりぬめりを取ります。再度お湯で温めてお湯と一緒に器に入れます。釜揚げうどんと食べ比べてみてください。どちらがお好みでしょう?

釜玉うどんも作ってみよう!

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釜玉うどんも半生うどんがあれば簡単に自宅で作ることができます。用意するのは半生うどんと顆粒だし(小さじ1)、醤油(大さじ1)、卵です。半生うどんを茹でて、茹で上がったら麺だけを器に入れます。卵を割り入れ、醤油、顆粒だしを入れ一気に混ぜ合わせます。卵が半熟になるようにうどんがアツアツのうちに作るのがコツです。好みでネギやしょうが、ごま、海苔などをプラスしてください。おすすめのトッピングは辛子明太子。皮を除いた辛子明太子1腹をトッピング。その場合塩味があるので醤油は少し控えめにしておきます。他にも大根おろしなどをトッピングしても美味しいですよ。釜玉うどんもうどんそのものの味が楽しめるので、色々な種類の半生うどんでお試しくださいね。

似ていて非なる釜揚げうどんと湯だめうどん

いかがでしたか?釜揚げうどんと湯だめうどんの違いは分かっていただけましたか?うどん本来の小麦の香りや、柔らかめのうどんがお好みなら釜揚げうどんがおすすめです。特に寒い季節などは出来立て茹でたてのアツアツの釜揚げうどんはおすすめ。付けだしにもお店独自のこだわりがあるのでうどんと付けだしのマッチングを楽しんでみてはいかがでしょうか?注文してから少し時間がかかることもありますが、待っただけのことはあるオススメメニューです。また釜玉うどんもうどんと卵のハーモニーを楽しめるメニュー。どちらも出来立てのうどんを味わえる贅沢メニューですね。うどん好きならぜひ押さえておきたいメニューです。うどん店で釜揚げにする?あえて湯だめにする?この違いを抑えておけばあなたも間違いなくうどん通です。