讃岐うどんの定番メニュー、かけうどん。そのかけうどんに無限の可能性を与えるのがトッピングです。うどん王国である香川県内には定番からユニークなものまでバラエティ豊かなトッピングが楽しめるお店も多く存在しています。え?コレ美味しいの?と思うようなトッピングが意外と癖になったりするかも知れません。皆さんもぜひ自分だけのお気に入りトッピングを探してみてくださいね。
今や大人気のトッピングとなった肉うどん
うどんが見えないくらいたっぷりと肉が乗った「肉うどん」は究極のトッピングメニューとして人気急上昇中。甘辛く煮込んだ牛肉をたっぷりとうどんに乗せていただけば幸せな気分に。お店によって肉の味付けも違うのはもちろん、麺との組み合わせを楽しむのがうどん通。人気のお店をいくつかご紹介しましょう。まずは綾歌郡宇多津町六番丁86-2-15の「讃岐の味 塩がま屋」さん。香川県産のオリーブ牛をふんだんに使った「オリーブ牛肉うどん」は人気です。丸亀市北平山町2-6-18「麺処綿谷」さんの「肉うどん」(420円)もおすすめ。こちらは牛肉ぶっかけ、豚肉ぶっかけなど肉トッピングのメニューが充実している人気店です。
かけうどん+天ぷらのトッピングはずせない
ご覧ください、この芸術的なえび天を。三豊市高瀬町下勝間2552 の「手打ちうどん渡辺」は香川県の西、三豊市にある人気のうどん店です。名物の木の葉型のえび天ぷらがど~んと、うどんの上にトッピングされていて何ともフォトジェニック。この「木の葉型の天ぷら」はどのように作るかというと…鍋の中の油に細かく衣を散らしながら特製の道具で木の葉型に。エビを乗せたら芸術的な木の葉型のえび天ぷらの完成。えび天ぷらは最初に食べても良し、最後に食べても良し、もちろん崩しながらうどんと一緒に食べてもOKです。こちらのうどんはコシが強いのが特徴ですがそれがまた天ぷらと絶妙にマッチング。人気店なのも納得ですね。だしは昆布とかつおの上品なお味ですよ。
かけうどんにコロッケのトッピング?
一瞬ひるんだ方も多いと思いますが、実は香川県では前から普通に食べられていたレギュラーなトッピングが「コロッケ」なのです。香川県のうどん店の多くではカウンターに野菜の天ぷら、ちくわ天、イカ、エビ天などがならんでいます。もちろんコロッケも。もちろんそのまま食べても美味しいのですがこれをトッピングに。コロッケうどんの場合はそのままではなく温かいうどんの方がおすすめ。衣のパン粉部分はかけ出汁によってふやけ。中身のは部分的にバラバラになりうどんと混じります。あっさりとしたうどんだしにコロッケの具が混じり独特の食感です。具によってコクが出て普通のかけうどんとは全く違う味わいが楽しめます。おすすめは高松市中心部の高松市中野町2-2「松下製麺所」や高松市円座町1023-1の「マルタニ製麺」、高松市栗林町1-18-8「上原屋本店」などです。うどん店によってコロッケの味も様々なのでお気に入りを見つけてみてください。
何かちょい足ししたい時にはとろろ昆布
自宅でかけうどんを作った時に、何か物足りない、ちょっと何か足したいな、と思った時におすすめなのが「とろろ昆布」です。そう、あのおむすびに巻いたり、お吸い物に入っている昆布の表面を薄く、薄くスライスしたものです。これをかけうどんのトッピングとしてプラス。昆布ですから出汁が出ます。量はお好みですが大さじ1~2杯くらいが良いかと思います。実はこのトッピング、香川のうどん店では定番で、一皿(〇十円)くらいでわかめやお揚げなどと並んで置いてあることも珍しくありません。主張しずぎず、だしにコクをプラスしてくれるすぐれものです。ぜひ食べてみて下さいね。
かけうどんトッピングの基本はわかめから
かけうどんのトッピングで最もメジャーなのは「ワカメ」ではないでしょうか?塩分の取りすぎ、野菜不足が嘆かれるうどん県民を救ってくれるトッピングが「ワカメ」です。香川県内のうどん店では自由にワカメ入れ放題のお店もあります。ただしこの場合も限度とマナーを守って。いくら無料といえどもお店に迷惑がかかるようなことは控えましょう。さて自宅で簡単にワカメうどん作りにチャレンジ。冷凍うどんと塩蔵わかめがあればすぐにできます。わかめは洗ってしばらく水に浸けておくと戻ります。温めたうどんに温めたダシ汁をかけて、わかめを食べやすい大きさに切ってトッピングします。ネギやショウガはお好みで。揚げ玉を乗せても美味しいですよ。塩蔵ワカメは日持ちするので冷蔵庫に常備しておくとお味噌汁やサラダなど幅広く使えて便利です。
禁断のトッピング、うどん+ご飯は美味い
うどんにご飯をトッピングするという炭水化物×炭水化物の禁断のメニューがこちら。とはいってもかけうどんの中にごはんを入れるわけではないのでご安心を。うどんが1玉しかない、でもご飯も中途半端に余ってる…そんな時にもおすすめです。
禁断のメニュー(材料1名分)
- ゆでうどん(冷凍でも可)・・・1玉
- ご飯・・・100g
- 豚薄切り肉、又はバラ肉・・・50g
- キャベツ・・・適量
- 玉ねぎ・・・適量
- にんじん・・・適量
- ピーマン・・・適量
- サラダ油、塩コショウ・・・適量
禁断メニュー作り方
- 豚肉は5~6mm幅、キャベツ、たまねぎ、にんじん、ピーマンは粗みじん切りにする。うどんも1~2cm幅に切る。
- フライパンに油を熱し、豚肉を炒め、肉の色が変わってきたら、野菜、うどん、ごはんを加えてさらに炒める。
- 豚薄切り肉、又はバラ肉・・・50g
- 全体に火が通ってきたら、お好みソースで味付け。好みで塩コショウで味を調える。
夏バテ防止にもおすすめ爽やかすだちうどん
暑い夏でもサラリといただけると人気急上昇なのが「すだちうどん」です。かけうどん(冷やかけ)の上にすだちのスライスがたっぷりと乗った見た目にも涼し気な爽やかなうどんです。うどんのダシとすだちの柑橘系の香りがなんとも言え涼やか。丸亀市飯野町東二343-1の「よしや」さんの「すだちひやひや」(小360円)は夏限定のメニュー。すだちの清涼感を味わうため他の薬味はなしがおすすめです。自宅で作る場合は冷凍うどんを茹でて冷水で冷やし、濃縮ダシを冷たい水で薄めたものをかけて、スライスしたすだちをトッピングします。すだちは香川県のお隣、徳島県が名産なので香川県でも美味しいすだちが入手できます。高松市内では高松市田町13-6 「しんぺいうどん」でも食べられます。
おうちごはんにもおすすめトッピングとは
休みの日のお昼ご飯にもおすすめなのがうどんの上にたっぷりの野菜やツナなどをトッピングしたサラダうどん。
サラダうどん(材料1名分)
- うどん(冷凍でも茹でうどんでも)・・・1玉
- レタス・・・1枚
- トマト・・・1/2個
- 玉子・・・1個
- ツナ缶・・小1/2
- カイワレ大根・・・少々
- 胡麻ドレッシング・・・大さじ1
- 麺つゆ(2倍濃縮)・・・大さじ1
サラダうどん作り方
- 卵は茹で卵にしておく。うどんは茹でて、水でしめる。胡麻ドレッシングと麺つゆを合わせる。
- レタス、トマトは食べやすい大きさに、卵は縦に4等分する。ツナは油を切る。
- うどんを皿に盛り、合わせたタレの半分をかけてからめ、野菜やツナを彩りよく盛り付けて残りのたれをかけて出来上がり。好みでラー油などをプラスしても。
某チェーン店でも大人気のトッピング
アサリのうま味がうどんと溶け合った、今まであるようでなかったトッピング「アサリうどん」。某人気チェーン店で発売されて大人気となりました。この「アサリうどん」を自宅で簡単に作れるレシピをご紹介します。
あさりうどん(材料2名分)
- うどん(冷凍でも茹でうどんでも)・・・2玉
- アサリ・・・500g
- 刻みねぎ・・・適量
- 酒・・・150ml
- 水・・450ml
- 白だし・・・75ml
アサリうどん作り方
- アサリは砂抜きする
- うどんは冷凍なら表示通りでもどす。
- 鍋にあさりを入れ、火にかけ、水・酒を加え、蓋をする。貝が開いたら火を止める。
- 白だしを鍋に入れ沸かし煮立ったら(3)のだしを入れてさらに過熱し火を止める。
- うどんを器に盛り、だしをかけてアサリを乗せる。
雑煮だけじゃない、うどんにあん餅
香川県のお雑煮と言えば、白みそにあん餅。甘じょっぱい風味がたまらないと今でも愛されている郷土料理ですが、実はこのあん餅をかけうどんにトッピングしているお店が昔から存在しています。その名も音寺市流岡町1436-2の「本場かなくま餅福田」。これオーダーする人いるの?という不安をよそに、来店した年配の男性、女性が次々とオーダー。かけうどんのしょうゆに甘いあんこが溶けだす…甘じょっぱい…。「アン雑煮うどん」(510円)。冬限定の「白みそアン雑煮うどん」(560円)もあります。香川でしか餅がいなく食べることができない「アン餅」がトッピングされたうどん、ぜひ一度ご賞味あれ!
かけうどんの無限の可能性を生むトッピング
いかがでしたか?ひとくちにうどんのトッピングと言っても実に奥が深いものですね。今回ご紹介させていただいたトッピングの中には、昔から親しまれているものと新しく登場し人気になったものがあります。うどんの可能性を無限大に広げてくれるもの、それがトッピングなのかも知れませんね。世界各国の料理の中にもうどんのトッピングにできそうなものがまだまだあるような気がします。皆さんも探してみてはいかがでしょうか?