【香川】行列必至のうどんの名店「山内うどん」へ!本場の味をまんのう町の自然の中で味わう

うどん巡り

「うどん県」こと香川県。数多あるうどん店の中でも、一度は訪れたい名店として必ず名前が挙がるのが、まんのう町にある「山内うどん」です。製麺所が営む、昔ながらの風情が残るこのお店は、地元の人々はもちろん、全国からファンが訪れるほどの人気を誇ります。

今回は、そんな「山内うどん」の魅力に迫ります。看板メニューの紹介から、気になる営業時間やアクセス、さらには周辺の観光情報まで、この記事を読めば「山内うどん」を120%楽しめること間違いなしです!

まんのう町の山間に佇む、讃岐うどんの老舗「山内うどん」

「山内うどん」は、香川県仲多度郡まんのう町の、のどかな山間にある讃岐うどん店です。高松市内からは少し距離がありますが、その道のりすらも楽しみに変えてしまうほどの魅力がここにはあります。

店舗名 山内うどん
ジャンル 讃岐うどん
所在地 〒769-0316 香川県仲多度郡まんのう町大口1010
営業時間 9:00~麺がなくなり次第終了
定休日 木曜日
公式HP なし

薪で沸かす湯へのこだわり。創業から変わらぬ味がここに

「山内うどん」の味を唯一無二のものにしている最大の要素、それは創業以来一貫して守り続けている**「薪炊き」**にあります。店の周りに積み上げられた薪の山は、その揺るぎないこだわりの象徴です。

では、なぜ薪で湯を沸かすのでしょうか。それは、ガス火とは全く異なる、柔らかく包み込むような熱の伝わり方に秘密があります。薪が燃えることで生まれる力強い火力は、大きな釜の湯を対流させ、うどん一本一本を均一に、そして芯からふっくらと茹で上げることができるのです。この製法により、表面はつるりとなめらかでありながら、噛みしめるとしっかりとした弾力と粘り、いわゆる「エッジの立った」と表現されるほどの見事なコシが生まれます。

さらに、このこだわりは薪だけにとどまりません。うどんを茹で、そして締めるために使われるのは、山の天然地下水。この清冽な水が、うどんの生地をキュッと引き締め、小麦の風味を最大限に引き立てます。

毎日の天候や気温によって薪の燃え方や火加減は微妙に変化します。それを長年の経験と勘で見極め、最高の状態でうどんを茹で上げるのが店主の山内さん。その日の分だけを丁寧に手打ちし、最高のタイミングで提供する。この手間暇を惜しまない実直な仕事ぶりが、「山内うどん」の魂であり、多くの人々を魅了してやまない味の源泉なのです。

この昔ながらの製法は、効率だけを考えれば決して楽な道ではありません。しかし、この非効率とも思える手仕事の中にこそ、本物の讃岐うどんの味が宿っています。一口すすれば、薪の香ばしさと小麦の豊かな風味が口いっぱいに広がり、多くの人が「わざわざ足を運ぶ価値がある」と口を揃える理由が、きっとお分かりいただけるはずです。

看板メニューは「ひやひや」と「あつあつ」!通な組み合わせと楽しみ方の極意

山内うどんの注文は、麺の温度(ひや・あつ)と、出汁の温度(ひや・あつ)を伝えることから始まります。このシンプルな組み合わせが、うどんの表情をがらりと変える奥深さを持っています。まずは代表的なメニューとその魅力、そして通な楽しみ方までご紹介します。

麺の真髄を味わうなら「ひやひや」(冷たい麺 × 冷たい出汁)

初めて訪れる方、そして山内うどんならではの麺の力強さをダイレクトに感じたい方に、まずおすすめしたいのが「ひやひay」。 天然の地下水でキリッと締められた麺は、箸で持ち上げただけで分かるほどの見事な角(エッジ)が立ち、口に運ぶ前から期待が高まります。一口すすれば、グッと押し返してくるような力強いコシと、ツルツルとした爽快な喉越し。噛みしめるほどに、薪炊きならではの小麦の豊かな香りが鼻へと抜けていきます。

この最高の麺を受け止めるのは、黄金色に輝くいりこ出汁。香川の伊吹島産いりこをふんだんに使った出汁は、雑味がなくクリアでありながら、いりこの旨味と風味がガツンと効いています。このキレのある冷たい出汁が、麺の輪郭をさらに際立たせるのです。まずは薬味を入れずに数本味わい、麺と出汁そのものの味を楽しんでから、お好みで生姜を加えると、より一層爽やかな風味になります。

出汁の香りに心ほどける「あつあつ」(温かい麺 × 温かい出汁)

寒い日や、優しい味わいを求めるなら「あつあつ」がおすすめです。 温められた麺は、「ひやひや」の力強さとはまた違う、ふっくらと、そしてモチモチとした優しい食感に変化します。この柔らかな麺に、湯気とともに立ち上る温かい出汁が絡むと、口の中はいりこの豊潤な香りで満たされます。

温かい出汁は、冷たい出汁に比べて塩味のカドがとれ、いりこの甘みと深いコクが前面に出てきます。身体の芯からじんわりと温まるような、ホッとする味わいは格別です。卓上の一味唐辛子を少し振れば、全体の味がピリッと引き締まり、また違った表情を見せてくれます。

通が好む温度の妙「ひやあつ」(冷たい麺 × 温かい出汁)

うどんを食べ慣れた地元民やリピーターに人気なのが、この「ひやあつ」です。 麺は冷水で締めたコシの強い状態、しかし出汁は温かい。この温度差が生み出すコントラストがたまりません。麺のしっかりとした食感はそのままに、温かい出汁の豊かな香りと甘みを同時に楽しむことができる、まさに「いいとこ取り」の組み合わせ。熱によって麺が少しずつ変化していく過程を味わうのも乙なものです。

名脇役!揚げたての絶品天ぷらで自分流にアレンジ

うどんの横にずらりと並ぶ、揚げたての天ぷら(各種100円前後〜)も見逃せません。中でも人気は、大きな**「ゲソ天」**。プリプリの食感とサクサクの衣が絶品です。

  • サクサク派:うどんとは別のお皿に取り、食感を楽しみながら箸休めに。
  • ひたひた派:うどんの丼に乗せて、出汁をじゅわっと吸わせてからいただく。天ぷらの油が出汁に溶け出し、コク深い味の変化を楽しめます。

このクオリティのうどんと天ぷらが、驚くほど手頃な価格で味わえるのも山内うどんの大きな魅力。その日の気分や気候に合わせて、ぜひあなただけのお気に入りの組み合わせを見つけてみてください。

地元民も唸る!口コミ・評判

「山内うどん」は、観光客だけでなく、地元のうどん好きからも絶大な支持を得ています。SNSやレビューサイトには、その味を絶賛する声が溢れています。

  • 「薪で茹でた麺は、他では味わえない独特の食感と風味。わざわざ足を運ぶ価値がある。」
  • 「いりこ出汁が本当に美味しい。シンプルだからこそ、ごまかしの効かない本物の味。」
  • 「自然に囲まれたロケーションで食べるうどんは格別。香川に来たことを実感できる。」
  • 「天ぷらも揚げたてで美味しい。特にゲソ天は絶品。」

行列は覚悟?混雑を避けるための時間帯戦略

「山内うどん」の美味しさは、その行列の長さが物語っています。しかし、限られた旅行の時間、できればスマートに楽しみたいもの。ここでは、具体的な時間帯ごとの混雑状況と、狙い目のタイミングを徹底解説します。

最も混雑するピークタイム(11:00頃~13:30頃)

まず、可能であれば避けたいのがこの時間帯です。 お昼時になると、噂を聞きつけた観光客や、地元の常連さん、近くで働く人々が一斉に訪れ、お店の外に長い行列ができるのが日常風景。特に土日祝日は、1時間以上の待ち時間も覚悟しなければならないことがあります。活気あふれる雰囲気を楽しむのも一興ですが、時間に限りがある方や、小さなお子様連れの方は、この時間帯を外すのが賢明です。

【戦略① 最善手】開店直後の「朝うどん」(9:00~10:30)

混雑を避けるための最も確実な方法は、開店直後を狙うことです。

  • 平日の場合:9時台であれば、行列はほとんどなく、スムーズに入店できる可能性が非常に高いです。打ち立て・茹でたての一番フレッシュなうどんを、まんのう町の静かな朝の空気の中で味わうのは、まさに至福の体験です。
  • 土日祝日の場合:開店時間の9時にはすでに行列ができ始めていることも。確実に待ち時間を短くしたいなら、8時45分頃に到着するくらいの気持ちで向かうと、開店と同時にスムーズに入店できるでしょう。

「朝からうどん?」と思うかもしれませんが、本場の讃岐うどんはスルスルと食べられるので、最高の朝食になりますよ。

【戦略② 賭けの要素あり】ピーク過ぎの遅い昼食(14:00以降)

お昼のピークが過ぎた14時以降も、行列が解消されて狙い目の時間帯です。ゆったりとした雰囲気の中で、落ち着いて食事を楽しむことができます。

ただし、ここには大きな注意点があります。それは**「麺がなくなり次第終了」というリスクです。 その日の客足によっては、14時前に麺が売り切れてしまうことも珍しくありません。特に観光シーズンの週末などは、早めに閉店してしまう可能性が高まります。この時間帯を狙う場合は、「食べられたらラッキー」くらいの気持ちで、もし閉まっていた場合のバックアッププラン(近くの別のお店など)を用意しておく**ことを強くおすすめします。

曜日と季節も考慮しよう

  • 曜日:言うまでもなく、平日が最も空いています。
  • 季節:ゴールデンウィーク、お盆、年末年始などの大型連休は、平日であっても週末並みの混雑が予想されます。
ベストな時間帯 比較的空いているが注意
避けるべき時間帯
平日 9:00~10:30 14:00以降 (麺切れリスク有) 11:30~13:30
土日祝 9:00 (開店前到着が理想) 14:00以降 (麺切れリスク大) 10:30~14:00

うどんと一緒に楽しむ!周辺の観光スポットで満喫する香川旅

「山内うどん」の魅力は、その味だけではありません。お店が位置する香川県中西讃エリアは、豊かな自然と歴史文化が息づく魅力的な観光スポットの宝庫。美味しいうどんを旅の目的に据えながら、一日をたっぷり楽しむためのおすすめプランをご紹介します。

【王道アクティブプラン】金刀比羅宮(こんぴらさん)で汗を流し、ご褒美のうどんを!

香川観光のハイライトといえば、やはり「こんぴらさん」の愛称で親しまれる金刀比羅宮。古くから海の神様として信仰を集めてきました。御本宮まで続く785段の長い石段はあまりにも有名です。

  • おすすめの過ごし方:午前中にこんぴらさんの参拝へ。自分のペースで石段を登り、心地よい汗を流しましょう。参道のレトロな雰囲気を楽しみながら、頑張って登りきった後の爽快感は格別です。そして、お腹を空かせた最高の状態で「山内うどん」へ向かうのです。運動後の身体に、コシのあるうどんと風味豊かな出汁が染み渡る感覚は、まさに最高のご褒美となるでしょう。
  • 山内うどんからの距離:車で約20~25分
  • こんな人におすすめ:体を動かすのが好きな方、達成感を味わいたい方、香川の定番観光を楽しみたい方

【文化探訪プラン】旧金毘羅大芝居(金丸座)で日本の伝統に触れる

こんぴらさんの参道近くに佇む「旧金毘羅大芝居(金丸座)」は、現存する日本最古の芝居小屋。国の重要文化財にも指定されています。一歩足を踏み入れれば、そこは江戸時代にタイムスリップしたかのような空間。役者の登場口である「すっぽん」や、人力で動かす回り舞台など、当時の仕掛けを間近で見学でき、歌舞伎ファンならずとも興奮すること間違いなしです。

  • おすすめの過ごし方:「山内うどん」で腹ごしらえをした後、午後はじっくりと文化探訪へ。金刀比羅宮の石段に挑戦する時間はないけれど、琴平の雰囲気を味わいたいという方にもぴったり。雨の日の観光プランとしても最適です。
  • 山内うどんからの距離:車で約20~25分
  • こんな人におすすめ:歴史や伝統建築が好きな方、文化的な体験をしたい方、雨天時のプランを探している方

【のんびり自然満喫プラン】国営讃岐まんのう公園で四季の彩りを楽しむ

広大な敷地を誇る四国唯一の国営公園。春のスイセンやチューリップ、夏のヒマワリ、秋のコキアやコスモスなど、一年を通して四季折々の美しい花々が迎えてくれます。サイクリングコースや広大な芝生広場、子どもたちに大人気の大型遊具「ドラ夢の巣」などもあり、一日中楽しめます。

  • おすすめの過ごし方:開店直後の「山内うどん」で早めの昼食を済ませ、午後は公園でのんびりと過ごすプラン。美しい花畑を散策したり、芝生で寝転んだり。アクティブに動き回りたいお子様から、ゆったりと過ごしたい大人まで、誰もが満足できる癒やしのスポットです。
  • 山内うどんからの距離:車で約15~20分
  • こんな人におすすめ:家族連れ、カップル、写真好きな方、自然の中でリラックスしたい方

まとめ:わざわざ訪れる価値がある、本物の讃岐うどん体験を

香川県まんのう町の山間に佇む「山内うどん」。 薪で湯を沸かし、天然の地下水で締める。創業から変わらぬ製法で、ひたすら実直にうどんと向き合い続けるこの店は、単なる食事処ではありません。その一杯を味わうことは、讃岐の風土と、うどんに懸ける職人の情熱に触れる、一つの文化体験と言えるでしょう。

ツルツルとした喉越し、噛みしめると押し返してくるような力強いコシ、そして鼻に抜ける小麦と出汁の豊かな香り。その全てが、効率や手軽さとは対極にある、手間暇を惜しまない仕事から生み出されています。

こんな人には絶対におすすめ!

  • 本物の味を追求するグルメな方:流行り廃りとは無縁の、讃岐うどんの原点ともいえる味に出会えます。「麺のコシ」の本当の意味が、ここで分かるはずです。
  • 心癒される旅をしたい方:都会の喧騒を離れた、のどかな自然の中で味わううどんは格別です。お店までのドライブも、旅の素晴らしい思い出の一部になります。
  • アクティブな観光を楽しみたい方:こんぴらさん参拝と組み合わせれば、最高の達成感と満足感を得られる黄金コースが完成します。

訪問前に知っておきたい3つのポイント

  1. ベストタイムは「開店直後」 行列を避け、最高の状態でうどんを味わうなら、開店(9:00)直後の「朝うどん」が鉄則です。週末は開店前から並ぶ覚悟で向かいましょう。

  2. 最初のオーダーは「ひやひや」で 麺そのものの味、コシ、風味をダイレクトに感じられる「ひやひや」は、この店の真価を知るための一杯。まずはここから始めるのがおすすめです。

  3. 支払いは現金で! お店の支払い方法は現金のみです。お札だけでなく、天ぷら代などをスムーズに払えるよう、小銭も用意しておくと安心です。

少し足を伸ばしてでも訪れたい名店、「山内うどん」。そこには、あなたの「今までで一番美味しいうどん」の記憶を塗り替えてしまうほどの、感動が待っています。次の休日は、この特別な一杯を目指して、旅の計画を立ててみてはいかがでしょうか。